椎名慶治初のソロ作品にあたる1stミニアルバム「I」。 そんな「I」にまつわる色々なエピソードや裏話を交えながら1曲ごとにセルフライナーノーツっぽく(あくまでぽく)書いてみようと。 このセルフライナーノーツ的なものを書こうと思ったキッカケは、ファンからの要望が多かった事や、周りのスタッフも書いてみれば?と軽いノリだったので(笑)。 ファンはきっとSURFACEのラストアルバムをリリースする時に俺が自身のオフィシャルブログで全28曲を1日1曲セルフライナーノーツとして書いた事が記憶に新しいからじゃないかなぁ?とか想像してます。 自惚れじゃなければ好評だったんだよきっとね!! だけどあれは地獄だったなぁ(笑)・・・是非見てない方は俺のオフィシャルブログの2010年3月31日から4月28日までを読んでもらいたいですね(笑)。 半端じゃない文字数ですから。 読むほうが疲れるなら、書いてるほうはもっと疲れてるよ!!(何故ここでキレる) とにもかくにも今回も椎名慶治がその曲に込めた思いとか、少しでも感じてもらえれば良いなと。 それでアルバムを手にする人が1人でもいるならこの企画は成功と言えるでしょう(笑)。 だから皆さん買ってクダサイ俺の「愛」を。いや、「I」を。

  • I 作詞:椎名慶治 作曲:椎名慶治、山口寛雄 編曲:椎名慶治 山口寛雄
    漠然と「オープニングになるような曲が欲しい」と思っていた。
    理由も漠然と、「なんか欲しいと思ったから」っていう曖昧っぷりなんですが(笑)。
    アルバム用の曲がそこそこ出揃って、アルバムの輪郭がハッキリしてきた後だったからこそでしょうけども。
    山口寛雄氏(以下ヤマ)と「どうすっか?」とヤマ自宅でデモ制作の途中で食事休憩をしながら話していた時にふと、「ヤマ、アコベって弾いた事ある?」と俺。
    「ないなぁ」とヤマ。
    そんな会話がキッカケで、「じゃあアコベを使ったちょっと緩い曲にしようか。1分30秒ぐらいの曲を作ろう」という事でまとまった。(結局さほど緩い曲ではなくなったが)
    が、ヤマはアコベを持っていない。
    でも、たった1曲、しかも1分30秒ぐらいの曲の為だけに買うのも違うだろうと、友人の今井千尋氏(元Something ELse)に相談&借りてレコーディングに使用する事に。ありがとうね。
    レコーディングスケジュールにはこの「I」という曲をスタジオで録る予定日はなく、なくというか「いらない」と自ら断っていた。
    デモ制作の隙間でヤマの自宅で録れば良いと思っていたし、音も自宅で録ったレベルのほうがリラックスした感じで、それこそデモテープみたいなもので良いだろうと思っていたし。
    とは言いつつ、ヤマとスケジュールが合わないままズルズルと時間だけが…。
    そこでモチーフになる言葉達と、2パターンのコード展開だけを元に、他の曲をレコーディングしてる日に同時進行でスタジオをもう一つ借りて、そこでオケを録り、アドリブでメロディーをのせていくという作業に。
    この曲のオケを録り終えたヤマはさっさと元の部屋に戻り違う曲のベースを録る。(「可能性は無きにしも非ず」と「ヤワじゃないだろう」だったか)
    俺はその後一人でブースの中で漠然と書いたモチーフの言葉を修正しつつ歌詞としてまとめていき、英語で迷ったら知り合いに電話をし相談する(笑)。
    それをその場でメロディーにのせて、そのままレコーディングしていく。
    コーラス等も足し、ガヤコーラスも一人で何人も重ね、咳払いするだけの人とか無駄に遠くでハモってる人とか、色んな人を重ねていった。
    ハンドクラップを録ったり、タンバリンを必死に叩いてみたり、もうその日のうちに作詞、作曲、アレンジ、レコーディングの全てを終えた。
    過去に例を見ないスピードで構築された曲。
    だけど決して適当に作ったわけではなく、「あたかもリラックスして作りました」みたいな空気が出るように作っていった。
    楽しくは作ってたけど、全然リラックスなんてしてなく超必死だったけども(笑)。
    「今日出来なかったらもう間に合わないかもしれない!」って。
    そうそう、このレコーディングの数日前に鎖骨を亀裂骨折という・・・残念な人がアコギもアコベも弾いたんだった(笑)。
    クレジットで誰が弾いてるのか見てください。(バレバレでしょうが)
    その人骨折しながら弾いてマスカラ。
    歌詞に関しては「過去の事、先の事を気にしながら生きるんじゃなく、今与えられたこの瞬間を楽しむ」をテーマに。
    まさに「椎名慶治はこんな風に生きていたい」って理想であります。
    その日暮らしって憧れるけど無理だよね!!(誰に言う)
    ブラザーって兄弟とか言いますけど、俺的に応援してくれてる異性、老若男女、全部ひっくるめてブラザーと歌ってます。
    そう、アナタもブラザー。
    「I」し合おうぜ。
  • 愛のファイア! 作詞:椎名慶治 作曲:椎名慶治 山口寛雄 編曲:椎名慶治 山口寛雄
    当初ソロの活動のスタートは俺が一人で活動していくというものではなく、ある企画、プロジェクトをする予定で動いていた。
    それこそさかのぼればSURFACEを解散するずっと以前からそのプロジェクトは水面下で進行していた。
    俺もそのつもりで必死だったし、スタッフの誰もその活動に疑いもなかった筈。
    だけどそれとは別に俺はいつか来るだろう本当のソロ活動の為に「今の椎名慶治がソロでやりたい音楽」ってやつを1曲作ってみたいとヤマになんとなく相談してデモを作った。
    今回のアルバムの制作のスタートはこの「なんとなくヤマに相談」に辿り着くんだろうな。
    キッカケなんて大したものじゃない事が多いけど(喧嘩とかもさ)、忘れちゃいけないものだよねホント。
    別に誰に頼まれて作ったわけじゃなく、自分の力量っていうか、なんか自分自身を知りたかったし、「こんな音楽がやっぱり好きだ」というものをギュっと濃縮したような曲が作りたかったんだよね。
    俺とヤマのデモ制作の流れを説明すると、まず「どんな曲を作ろう?」から始まり、テンポ感等を決める。
    それになんとなくコードがあり、シンセでメロを弾いてオシマイ。
    これが第一工程。
    ここまで実に30分~1時間ぐらいの話である。
    ベーシストである彼はこの段階ではベース一切触らないからね(笑)。
    ベース入れるとしてもシンベ。
    自宅で生で録るのちょっと面倒だからこの段階では録らないんです。
    SURFACEの楽曲である「情熱マイソウル」や「キミスター★」もヤマに相談した曲達で、スタートはこんな形だった。
    それを自宅に持ち帰り歌詞を書く。
    これが第二工程。
    仮歌詞が書けたらオケをアレンジしつつメロを微調整しつつその場でボーカルを速攻レコーディング。
    オケのアレンジとか固まる前に歌録っちゃうわけですよ。
    リズムパターンとベースとシンセパットがなってるだけのようなオケに気合十分なボーカルをのせたりするんだけどモチベーション上がらないっつの(笑)。
    だけど、最終のゴールを見据えて歌わないといけない。
    歌を録ったらそこから本格的に必要な音だけをのせていく。
    確かに効率はもの凄く良い。
    歌を録る前に色々構築し過ぎて音の洪水になりギター何処にいれるの?ボーカル何処に入れるの?なんてSURFACEの初期にはよくあったし(笑)。
    これが第三工程。
    この3つの工程を経てスタッフに聞かせる最終ゴール(皆さんが聞いているであろう音源になる予定)が見えやすいデモテープの完成になる。
    デタラメな歌詞で良ければ第三工程までを1日のうちに行う事もある。
    第一工程のデモなんか誰が聞いても「???」ってなるような代物で、それこそずっと支えてくれてるスタッフだって「???」だと思うし、俺とヤマの二人だけしか理解出来ないだろうな。
    そんなデモもあえて皆さんに聞かせてみたいものですが(笑)。
    そして第三工程を経たデモをスタッフに聞かせた事がキッカケで、あるプロジェクトよりも先に椎名ソロが動き出したと行っても過言ではない。・・・はず!!
    「なんか勢いある曲を椎名が作ってるからやらせてみるか!」みたいなね(笑)。
    いや、本当のキッカケは話してないんで知らないけどね。
    って事はいつか俺は、あのプロジェクトもやるのかな(笑)?まぁそれは今後のお楽しみって事で保留ですよね?(ここで問う)
    デモ制作の時からこの曲のギターは戸谷誠氏(以下トニー)にどうしても弾いて欲しいと思っていたので、だったらデモのギターも弾いてもらっちゃえば良いじゃん!と第三工程のデモ制作にトニーを呼び出し弾かせる(笑)。
    俺の理想通りのギターを奏でるトニーに感動し、本番では更にカッチョイイギターを弾いてくれました。ありがとう!!
    ホント良いフレーズ弾くよね~ギターリフとか最高!!
    ドラムの江口信夫氏とも久々の再会を果たし、そんな江口さんのドラムも最高だし、ヤマのベースも最高、チャーリーのピアノも最高、恋ちゃんのコーラスも最高。
    だけどみんなバラッバラにレコーディングしてんだよね(笑)。
    ドラムとベースは結構な割り合いで同時に録るんですけど(過去12年そうやってきたし)、それすらないですからね。
    「せ~の!」ってその日にレコーディングしたような感じに聞こえるかもだけど、実はみんな別の日、別の場所でレコーディングしてます(笑)。
    だけどこのライブ感が出せるのは流石プロだなぁってワタクシ椎名慶治は強くおもった次第であります。はい。あ、一応ワタクシもプロですけども!!
    そして機材の進歩に改めて驚かされますね。
    プロツールズを使わずに今レコーディングしてる方々っていらっしゃるのかしらね・・・。
    歌詞に関しては俺お得意?な「バカップル」な話で、感情移入し辛いかも知れません(笑)。
    書いてて「馬鹿だなぁ」って本人も思ってるぐらいですから。
    だけどそんな「愛のファイア!」は今後の椎名慶治に大きな影響を与えてくれる1曲となりました。
    お気に入りポイントがありまして、2番サビ終わりのオオサビ前の間奏。
    トニー、恋-REN-ちゃん、俺の3人組「燃え尽き隊」によるハンドクラップね(笑)。
    3人で2回ほど重ねてる(合計6人分の拍手)んだけど凄い曲のフックになってて好き。
    ライブで皆でやろうぜ。
    ンッパパンッパ!ンッパパンッパ!って感じでね(笑)。
  • 取り調べマイセルフ 作詞:椎名慶治 作曲:椎名慶治 山口寛雄 編曲:椎名慶治 山口寛雄
    今回のアルバムのパイロットソング。
    ダブルタイアップまでついちゃって、勢いでプロモーションビデオまで撮影しちゃったぐらいですからね。
    なんか今回の7曲の中で随分とヒイキされた、特別扱いされた曲だと思う(笑)。
    じゃあこの曲が椎名慶治的には一番のオススメなんだ?って言われれば答えはNO。
    そんなつもりで差をつけてアルバムを作ったつもりはなく、ホントたまたまこの曲を番組スタッフが気に入ってくれたからタイアップがついただけでね。
    運がまだありました椎名慶治(笑)。
    タイアップは素直に嬉しいし、今回のアルバムで一番ポップなこの曲が選ばれたのは必然だとも思うわけですけどね。
    この曲を作るキッカケはディレクターの一言だった筈。
    俺に内緒でヤマに「自分が椎名慶治に歌わせてみたい曲」を発注したらしい(笑)。
    だけどヤマは俺にそれを内緒に出来なくて、「ディレクターにこんな事を言われたんだけど一緒に作ったほうが良い曲になるよ」ってカミングアウト(笑)。
    まさに「カミングアウトバラエティ秘密のケンミンSHOW」じゃないですか!!(上手い事言ったつもり?)
    なので当初はヤマが一人で作る筈だった曲。
    はっきりしたテーマは聞かなかったんだけど、椎名慶治至上最もポップな曲になるようにヤマとメロディーを作りあげていった。
    凄く悩んだかというとそうでもなく、その日に何食べるかのほうが二人とも悩んでたと思う(笑)。
    結局とんかつ頼んだっけ?(ヤマしか知らん)
    プライベートでも仲が良い理由がなんとなく今回の制作で分かった気がするんだよね。
    二人とも超短気(笑)。
    だから悩むんだったら、それは保留にして別の事をやろうとする。
    その別の事をやってたつもりが結局ゴールに繋がってたりする。
    似てるわ俺達。
    仮歌詞を書いていたんだけど、「好きな人に好きと告げる」という歌詞は当初Bメロだった。
    それを読んだディレクターから電話で「あの言葉はサビにもってきたほうがもっと曲が良くなると思うんだけどどうかな?」と助言をくれた。
    その助言を踏まえて改めて歌詞を構築しなおし、俺も納得出来るところまでもっていくのにはさほど時間はかからなかった。
    それだけディレクターの言葉に共感出来たからだろうね。
    それもその筈で、今回のディレクターはSURFACEのデビューからベストアルバム「SURFACE」までお世話になった人だから。
    8年振り?ぐらいに一緒に仕事をする事になったのも縁があったからなんだろうね。
    レコーディングエピソードとしてはギタリストに藤井謙二氏(以下フジケンさん)が来てくれた事が一番デカイ。
    ヤマがサポートをしていたアーティストにフジケンさんも参加していたのがキッカケで、ヤマが声をかけてくれたんだよね。
    デビュー前凄い聞いてましたよMy Little Lover!!
    そんな方と一緒に音が出せる事に嬉しさもあり、そしてそのプレイに感動し、レコーディングではずっと「お~!お~!」って言ってました俺(笑)。
    スライドギター特有の曖昧なピッチ感が更に曲に花を添えてくれました。
    なんか青春してる感じ。
    ありがとうフジケンさん!!また一緒に音出しましょうね~!!
    歌詞に関しては「もう何もかもひっくるめて感謝だよ!!」っていうオチが好き。
    どことなく逆ギレしてる感じで好き(笑)。
    好きだって言えないの自分なくせにね。
    「自問自答」っていう言葉が「取り調べマイセルフ」になっちゃう自分のセンスも嫌いじゃない。(自画自賛)
  • ありのままで 作詞:椎名慶治 作曲:椎名慶治 山口寛雄 編曲:椎名慶治 山口寛雄
    パッションだよね。夏っぽさ満載。歌詞で否定してますが。「まるで」と(笑)。
    ディレクターが2曲俺に内緒でヤマに曲を発注していて、1曲は「取り調べマイセルフ」になり、もう1曲がこれ。
    結局2曲ともヤマは俺にカミングアウトして一緒に作る事になったんですけども(笑)。
    モチーフになるような曲も夏を感じさせるような曲だったので、そこからインスパイアされた曲なんでしょうけど、秋発売のアルバムにこのラテンのリズムはなかなかどうして(笑)。
    こんなテイストやった事なかったなぁなんて思いながらデモを作っていった。
    夏の海、それこそOTODAMAとかで演奏したらピッタリなんだろうなぁなんて思いながら(笑)。
    デモの時からヤマと一緒のバンド「100s(ひゃくしき)」のメンバーでもある町田昌弘氏(以下マッチィ)にギターをお願いしていて、ヤマ宅で同い年3人でワイワイとデモ作りをしたのが記憶に新しい。
    マッチィは俺と同じで大の仮面ライダーマニア(笑)。
    二人きりにさせたらずっと仮面ライダーの話をしてるので誰か止めて下さい(笑)。
    そして忘れもしないこの曲のギター&ボーカルレコーディングの日にヤマが半身傷だらけでスタジオにやってきたんだった(笑)。
    マッチィと二人で「病院行けよ!もうお前いなくてもこっちはやっとくから早く行けよ!」って言ってたもの。
    そのぐらい見るからに怪我してるし、ヤマも「痛い痛い」言ってるしさ(笑)。
    んで病院から戻ってきたら首から腕吊るしてるし亀裂骨折だって言うしもうてんやわんやだった。
    もうこの曲の印象それしかないって言ってもいいぐらい記憶に刷り込まれてるよ・・・。
    「ありのままで」は亀裂骨折ソング(笑)。
    歌詞に関しては「一目惚れ」だよね。
    椎名慶治本人も意外と一目惚れするタイプなんでこの主人公の気持ちが分からなくもないような(笑)。
    そんな主人公が惚れた女性を「雌豹(めひょう:メスのヒョウ)」と表現してますが、決してヒョウ柄の服を着るような女性ではないのであしからず(笑)。
    間奏部分で歌詞に表記していない部分があるんですが、左右で言ってる文章が若干違う部分があるので、気にして聞いて見てください(笑)。
    そんな間奏の部分の「ダキタインダ!」がなんか妙に目立つっていうか、なんか馬鹿だなぁって好きです。
    曲のタイトルを大したひねりもないまま「ありのままで」とつけましたが、最終候補に残っていたもう一つは「OAO(読みはオーエーオーとかオエオとかにしようかと)」だった。
    ちょっとカオモジっぽいよね「OAO」って(笑)。
    でもソロを椎名慶治のありのままで表現したいって思いがあったからそんな思いも込めて「ありのままで」にしました。
  • ガブッ! 作詞:椎名慶治 作曲:椎名慶治 金田俊哉 編曲:椎名慶治 山口寛雄
    俺らしいタイトルだなぁって思います(笑)。
    そしてこの曲はなんと言ってもギタリスト友森昭一氏が冴え渡っており、もう完全に友森ワールドです。(呼び捨てすいません)
    ヤマがサポートをしていたアーティストに友森さんも参加していたのがキッカケでヤマが声をかけてくれたんですが、ってこの流れフジケンさんと一緒なんですが(笑)。
    実はこの「ガブッ!」って曲はキッカケは他人のバンドの曲なんです。
    2010年のOTODAMAで俺のサポートをしてくれたギタリスト金田俊哉が「なんとなくオケの骨格作ったんですけど聞いてもらっていいですか?」と俺に金田自身のバンドの曲を聞かせてくれたのがキッカケ。
    金田としては俺に方向性とか、アドバイスが欲しくて聞かせてくれた筈。
    その音源を聞いて金田に電話をし、「お前これメロディーが一切ないんだけど?」と俺。
    「そうなんです、こういう曲に一体どんなメロディー乗せればいいですかね?」と金田。
    「え?俺もう3分ぐらいで全部メロディー浮かんだんだけど?」と俺。
    「マジデスカ!そのメロディー教えて下さいよ!!」と金田。
    「いや、良いけどそれじゃ俺の曲じゃん?っていうか結構カッコイイメロディー浮かんだからこれ俺の曲にしていいよね?」と俺。
    「え?いや、え?マジデスカ!?」と金田。
    会話から分かる通り金田は俺より年下で、自分で言うのもなんだが俺をちょっと尊敬してるので立場的に俺には逆らわない(笑)。
    だから「この曲俺の曲にするから」と言ったら断れないだろうと分かっていてこんな会話をしてるズルイ先輩だったりする。
    「今から携帯越しにアカペラでメロディー歌うから、それでもっかいデモ作っといて。それをヤマともっかい構築し直すから。あ、それとコード譜書いといて。」と俺は携帯に歌いだす。
    そんなやりとりをして、アカペラでメロディーを携帯に吹き込んだのが「ガブッ!」なんです(笑)。
    そして金田の作ったデータをヤマ宅で開き直し、そこに俺が歌を乗せる。
    そのデモをヤマと聞きなおし、改めてメロディー以外は大手術をする予定だったんだけど、なかなかそれが間に合わずレコーディング当日になってしまい、元の金田が弾いていたデモのギターに合わせてドラムをレコーディングした。
    そこからボーカルレコーディングまで時間があったので、ドラムは既に録ってしまったけど、それだけ活かして後をリアレンジする方向で試行錯誤。
    最終的には一切使用しなかったけどチャーリーにピアノを弾いてもらったバージョン等もあったし。(チャーリーありがとう!そしてごめんなさい!)
    そしてそれでも答えが出せない俺とヤマに救世主が友森さんだったわけ。
    最後の最後、もう一度デモを考えるという段階からヤマ宅に来てもらい、ヤマと友森さんで今の「ガブッ!」の世界を構築してくれた。
    俺はちょっと別件でその日立ち会えず、後日ヤマから送られてきた音源を聞いてぶったまげた。
    そっこうヤマにメールをし「やばい!すげえカッコイイこれ!!まじYABAI!!この方向でいこう!!」と(笑)。
    しかもメールしたのに直ぐに電話もしちゃったしね。
    じゃあ最初から電話しろよって突っ込みはいりませんよ。
    なので実は今回のアルバムでも1,2を争うほど難航した曲だったのですよ。
    メロディーは金田に聞いてもらえれば分かると思うんですけどホント3分ぐらいで作ったのにね!!な?金田!!(後からオオサビつけたけどそれもさほど時間かかってないし)
    なので友森さんには感謝してるし、編曲に友森さんも載せたいって言ったら「僕はギターを弾いただけですよ。山口さんの言われるままに・・・」って謙遜されて、かっこ良過ぎだっつの。
    次回のアルバムでも絶対にお願いするので是非一緒に音出しましょう友森さんありがとう!!そしてヤマ、友森さんと出会わせてくれてありがとう!!
    歌詞に関しては「今をそのまま切り取る」という俺らしい歌詞だと思います。
    俺以外にも当てはまる人多いと思うけどどうかね。
    やるしかねえよ、やるしかさ。
    ガブッ!っとね。
  • ヤワじゃないだろう 作詞:椎名慶治 作曲:椎名慶治 山口寛雄 編曲:椎名慶治 山口寛雄
    数年前(5年ぐらい前ですよ)に「バラードが苦手な俺がバラードを作る」というテーマで作った曲(笑)。
    人のバラードもあまり好んで聞かないんですよね。
    似合うとか似合わないとかそういう事ではなく、SURFACE時代からずっと言ってきたと思うんだけど、バラードは苦手なの(笑)。
    SURFACE時代に俺から発信してバラードを作った事が一度もない。
    それぐらい俺はバラードを避けてた。
    メロディーはほぼ俺が作ったって言えるバラードだってあるし、作曲してないわけじゃない。
    だけどスタートは絶対自分からじゃなかった。
    なんだろう、緊張するっていうかね。
    良い事言わないといけない!!みたいなプレッシャーっていうかね。
    人のバラード聞いてても緊張しちゃうからあんまり聞きたくないんですよ。
    しかも上手く歌わないといけない!!みたいなね。(いやバラードじゃなくてもそれは当たり前なんだけどさ)
    バラードで売れた奴はその後バラードでしか売れない!!とか変な固定概念があったりで(笑)。
    なので数年前、SURFACEを解散する前にヤマに「バラードを作りたい」って言った俺は、何か過去の自分をくつがえしたいほど良い事言いたくなったのかも知れません(笑)。
    SURFACEを解散する気で自分の曲を作っていたわけではなく、SURFACEに活かせるなら活かそうって思いながら作った個人作品。
    「WAIT!」とか「焔の如く」とかもSURFACEの為にって作ったものではないしね。
    ソロだろうがバンドだろうがどうでもいいこと。
    良い曲を楽しく作ろうぜっていうスタンス。
    何故そんな昔の曲を今更やろうと思ったのか。
    単純にあんなにバラードが苦手な俺が歌いたいって思えるバラードだったから。(今俺カッコイイ事言ってる?)
    その当時に書いた歌詞を(1番までしかなかった)ほぼ活かして、数年経った今2番から先を書く。
    俺の歌詞に多いんだけど、1番までの歌詞と2番からの歌詞にリアルで時間が結構経ってたりする。
    俺以外にも多いかもな、デモは大概1番までだから、そこまでを活かして2番から書くってのは。
    だけど、1番が5年ぐらい前で、2番からが最近ってのは凄くない?
    5年前に書いた歌詞を見直しても自分的にこの考え過ぎてない感じが良いって判断したからなんだけど。
    悪く言えば精神に進歩がないっていうね。
    なんだと!!(オチツケ)
    ピアノがキモになる曲だとデモの時から感じていて、そんな俺を納得させるピアノを弾ける人が俺の知り合いにいる。
    武部聡志氏。
    でも大御所さんです。
    普通なら無理です。
    ピアノだけを弾いてもらうだけとかあり得ない。
    でも俺からすれば父親的存在の人。
    SURFACEが事務所に所属する前から俺達を知っている人であり、デビューまでの世話もしてくれた人。
    そして10年振りにSURFACEのラストシングルで再会を果たし、SURFACEがデビュー10周年の際にはライブも一緒にやった人でもある。(SAIKAIライブDVDで見てね)
    知り合って14年ぐらいになるのかな。
    俺は初めてメールした。
    今まで何度もメールするタイミングなんてあったのに、ずっとしてこなかった俺が。
    自分の思いをそのまま素直に長文になってしまったけど書いて夜中に送りつけた。
    その答えは御覧の通りというか、曲を聞いてもらえれば分かる通り、ピアノ:武部聡志。
    本当に嬉しかった。
    縁に感謝した。
    そして音楽に感謝した。
    ヤマも感動するほどのピアノをサラリと弾いて武部さんはスタジオを後にした。
    しっかりした挨拶も出来ないままでごめんなさい。
    本当に嬉しかったんですよ!!
    また一緒に音出しましょうね!!絶対に!!
    そしてストリングアレンジはこれまたヤマの知り合いの中西亮輔氏にお願いした。
    中西さんは自宅のスタジオで弦を録れるらしく、アレンジからレコまで自分でしてくれてデータだけを送ってくれた。
    イコール俺は顔を合わせていないという・・・。
    なんかホントすいません・・・。
    この場を借りてあんなに素敵なストリングス有難うございます!!
    武部さんも「良い旋律の弦を邪魔しないように弾かないとね」ってストリングスとの共存を気にしてくれてました。
    ピアノも弦も最高の中、またまたヤマの知り合いのギタリストの石崎光さんには「汚し役」をお願いしてしまい申し訳ないです。
    曲は綺麗なだけじゃダメって言うのが俺の理論にあって、どこかに毒が欲しいって部分を石崎さんにお願いしてしまいました。
    あまり表に出てくるようなギターではないけど、絶対に必要なものです。
    今度はガンガン前にくるギターも弾いてくださいね。
    石崎さんもありがとう!!リッケンバッカー最高!!
    ドラムの竹森君もいきなりの俺の投げかけに答えてくれてありがとうね。
    そして歌詞は長年付き合ってるカップルに捧げたいですね。
    ある意味で究極のラブバラードじゃないですかね?
    「死ぬまで」言ってますよこの人!!
    あ、因みに俺「撫で肩」じゃないんで(笑)。
    カバンとかズルズル落ちないんで。
    ラスサビの「愛はヤワじゃないぜ」っていうコーラスが曲にフックを与えてくれていて好きです。
    アドリブで当日ヤマと作ったんですが、こういう即興って意外と曲に必要だったりします。
    そういう意味ではラスサビの「頼り無い」って部分のフェイクはメインボーカルを録って終わり、コーラスも録って終わった後に、ヤマが「ごめん・・・一つ無茶言って良い?」と。
    最後の最後にメロディーを直した部分だったりします。
    だけど先程も言った通り即興というか、アドリブ的なものが曲を更に輝かせる事があるので、その無茶に付きあいましたよ。
    もう声嗄れてるってのに!!
    でも絶対良くなったよね。
    2番のサビの歌詞が得に歌っていてグッとくる、そんな椎名慶治なのでありました。
    自分で言っとく、誰がなんと言おうとこれは名曲だ。
  • 可能性は無きにしも非ず 作詞:椎名慶治 作曲:椎名慶治 編曲:椎名慶治 山口寛雄
    ぶっちゃけ一番古い曲。
    7年ぐらい前の曲らしいですよこれ。
    最近作った曲に混じって平気でこういう曲を選曲してくる自分が好きです。
    今回収録してない中にも良い曲はイッパイあるのでそれは次回リリースするであろうフルアルバムに収録しましょう!!(フルアルバム出すよね?ね?)
    その当時HDレコーダーとかギターとかマイクとかなんか一式買った俺はそれを駆使してデモを作った。
    もう二度と使わないだろうけどね(笑)。
    その時作った他の曲に「闇の感情」とかもあった筈だから、SURFACEの「WARM」時代だね。
    それを数年後にヤマと改めて構築したデモを作りはしたけどまた放置。
    今回遂に日の目を見る事になったわけですね。
    アレンジはヤマと作ったデモの時のまんまだし、歌詞もその当時書いていたものをベーシックに多少修正したぐらい。
    ギターにTAKUYAさんの結成していたバンドROBO+SのギタリストSHIGE氏を。
    SHIGEさんとは何度かお会いした事があり、ライブでのパフォーマンスも見ていてカッコ良いなぁって思ってたのでお願いしました。
    ある程度のベーシック以外はシゲさんにお任せ!!ってアドリブで色々やってもらいました(笑)。
    ギターソロなんて一発ですからね。
    「あ!今のカッコイイからもう良いです!!」って(笑)。
    シゲさんかっちょいいギターありがとうございました。
    って書いてて思った、シゲさんにお願いしたんだったらTAKUYAさんにも弾いてもらえば良かったかな・・・いやなんか頼むの怖いからいいか(笑)。
    でも今度お願いしてみよっかな・・・。
    タンバリンを俺が叩いたんですけど、既に曲順が自分の中で決まっていたので、1曲目と最後の曲だけ叩いて繋がりを持たせたかったからなんですよね。
    何度でもループして聞いてもらえればいいなぁってどこかに統一性を持たせたかった。
    ハンドクラップもその一つ。
    7曲しかないので2まわし聞いてやっとフルアルバムみたいな感じで是非2回通して聞いてください(笑)。
    歌詞に関してはもう2番のAメロさえ書けりゃ満足です。
    「可能性は無きにしも非ず」*3
    あんな歌詞書いてOK出せるの俺ぐらいだろって(笑)。
    常に音を楽しんで、言葉を楽しんで、今の自分を楽しむ。
    このアルバムにはそんな俺の楽しさが詰まってるんじゃないかな。
    聞いてテンションが下がった人いたら教えて欲しいぐらいです。
    そのぐらいうるさいし、寝る前に聞きたくないアルバムとも言えます(笑)。
    ソロ一発目が自分の理想通りに勢いがありうるさいアルバムに出来たのも周りのスタッフあってのもの。
    ディレクターの野中さん、マネージャーのSを始め、スタジオ関係の全員!!
    サポートしてくれたミュージシャン全員!!
    もう名前書いてたらキリがないぐらいの人数だから控えるけど、全員だよ!!
    直接は関係してない筈の方々も本当に沢山支えてくださってます。
    名前は控えた方がいいかもなので、「あ、俺の事だな」って思ったアナタ!
    そう、アナタのお陰です!!
    本当にありがとう!!
    そこまで俺にしてくれる理由なんて絶対ないのに・・・。
    絆って最高だぁ!!
    そしてこれを読んでくれてるアナタ。
    アナタがいなけりゃ楽しい事も出来ないよ。
    俺は作る。
    アナタは聞く。
    お互いがそれで笑い「I」、向き「I」、愛し「I」、最高の関係。
    アナタがいてくれて良かった!!
    だから俺はまだ歌えるし、歌いたいって思える。
    ありがとう、いてくれて。
    最後にプロデューサーとして一緒に切磋琢磨しながら全ての作品に関わってくれたヤマ。
    友人としてのヤマからは想像もつかないリーダーシップに(笑)沢山の安心感をもらいました。
    そして全曲魂のこもったベースでどの楽器よりも歌ってたね(笑)。
    これからも無茶言うけど頼みます(笑)。
    今回のアルバムは俯瞰で冷静に見ても「1stらしい勢いがあり、素晴らしい作品」だと思ってます。 そんな作品を本当に短期間で作り上げる事が出来たのも、誰も俺のやる事を否定はせず、更にそれを良くする為には?と尽力してくれた結果だと思います。
    否定されればそこで一度振り出しに戻り、改めて構築する作業がある。
    きっと一度でも振り出しに戻る作業があれば発売日に間に合わなくなっていたでしょうね。
    え?なに?
    発売日に間に合わなくなるから渋々OKだしただけとか?
    え?ナニコレ。
    俺なんか不安になってきたよ!!
    違うよね?
    本当に作品が素晴らしかったから言わないで良かっただけだよね?
    ちょっと!!
    ハッキリ言って!!(オチツケ)
    俺はソロになりました。
    だけど結果ソロと言うのは世間体でしかなく、SURFACE時代から変わらず沢山の支えがあってこそ。
    椎名慶治という名前を更に多くの人に知ってもらう事でSURFACEが少しづつ過去になる事は悪い事ではないと思う。
    負けたくないね。
    過去の自分に。
    SURFACEは最高のバンド、それは俺の中で変わらない。
    だけどそこに甘えたまんまでこの先やっていけるわけもなく、だからこそ「I」。
    「We」から「I」に。
    二人から一人に。
    意思表明。
    あ、だけど今後SURFACEの曲を歌わないとかそんな変なカッコつけはないんでヨロシク。
    だけど今は椎名慶治「I」をこのライナーノーツ的なものを読んで、もう一度改めてジックリ聞いてみてください。
    ありがとう もう全部に感謝!!

    椎名慶治